⚫︎おとなの歯並びへの正常な軌道

こどもの歯並びは、6歳から12歳頃にかけて徐々に乳歯が抜け永久歯に生え変わり、おとなの歯並びに変わっていきます。正常に発育していけば、きれいでデコボコもなく良いかみあわせ生え変わっていきます。これをおとなの歯並びへの正常な軌道と言います。

⚫︎正常な軌道をたどるには、条件があります

  • 1. 十分なあごの大きさがある
  • 2. 上下のあごのバランスがよい(上あごが大きかったり、下あごが大きかったりしない)
  • 3. 歯が適切な大きさである
  • 4. 永久歯が適切な順番で正しい位置から生える
  • 5. むし歯がない、またはむし歯の治療がきちんと行われている
     しかし、すべての人が正しい軌道を進むわけではありません。

※栄養が豊富で年々大きくなっている歯に対して、あごの骨はやわらかい食事の影響で年々小さくなっていると言われています。

1期治療

1期治療は、おとなの歯並びへの正常な軌道を妨げている問題を解消し、将来の歯列や噛み合わせを正常な軌道に導くことを目的としています。早い人で幼稚園の年少(3、4歳)から始めますが、一般的には年長〜小2(5〜8歳)から治療開始します。

1期治療では、歯並びのアーチを拡げたり、上顎骨を前方に牽引したり下顎骨の成長を促進させて、上下の顎の大きさのバランスをとります。また永久歯の移動も弱い力で行えるので、積極的に動かすこともあります。

1期治療は非常にメリットのある治療で、ここで正常な軌道に戻ると良い歯並びに自然に生え変わり、1期治療だけで治療を終了することもあります。しかし、介入の時期が遅かったり、治療に対する反応が鈍かったり、もともとの軌道の外れが大きかったりすると、1期治療で終了することが難しくなります。

2期治療

2期治療は乳歯が抜ける小5〜中1(10〜13歳)くらいからが対象で、1期治療で矯正できなかった部分を治療します。また審美性や安定性を獲得するために仕上げとしての目的もあります。

患者様によっては、歯並びと噛み合わせを仕上げると同時に、審美性を獲得するために、前歯を後方に下げて美しい口元にします。

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幼児から矯正が必要な歯並び

とくに早期の治療開始が必要なケースでは、4〜5歳から取り外し可能な装置で治療を開始する場合があります。使用は主に夜間就寝時に行います。1〜2年治療をおこない必要があれば1期治療へ移行します。

幼児からの矯正をさらに詳しく

1期治療

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1期治療
(1期・2期治療の前半部分)

伝統のある矯正治療の方法で、固定装置やとりはずし装置を使用します。
まず1期治療を2〜3年おこない、永久歯への生え変わりを待って、不十分な部分は2期治療で仕上げます。1期治療はこの1期・2期治療の前半部分をいいます。

患者様によっては、1期治療でほとんど問題ない程度に改善する場合がありますが、一方で1期治療では十分に改善できずに2期治療が必要になる人もいます。

※当院では1期で完了できそうな患者様には、初診時に見通しをお伝えしています。

※1期・2期治療は当院を含む多くの矯正専門歯科での治療の流れです。もともと大学病院の矯正歯科で研修をした歯科医が、矯正歯科を開業しているので、大学病院の治療の流れを踏襲しています。

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こどものマウスピース型矯正装置
(1期インビザライン)

6歳以上の子供に1期・小児マウスピース型矯正治療(小児インビザライン)を提供しています。従来の1期治療で使う固定装置やとりはずし装置の代替治療になります。

  • ① 小児インビザラインのみで治療

    小児インビザラインのみを使用します。目立たない装置で、普段通りの生活を楽しみたい方に向いています。

  • ② 小児インビザラインと従来の固定式やとりはずし式の装置を使用

    骨格性の不正が強い場合はこちらをお勧めする場合もあります。また1期のみでの矯正治療終了を目指すため、こちらを選択することも可能です。

    初期から永久歯の前歯の叢生(でこぼこ)が改善できるので、従来の1期治療よりも改善する度合いが強いです。不十分な部分は2期治療で仕上げます。

小児包括矯正治療(1.5期治療)

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1期治療で治療を完了することが難しいことが予測される場合に、より治療範囲が広い1期包括治療のご提案する場合があります。1期治療と2期治療を統合した矯正治療になります。

小児マウスピース型矯正装置(小児インビザライン)や、上顎遠心移動装置を併用し、治療の最終段階では、半年から1年程度上顎のみの外側ワイヤー矯正(マルチブラケット)を行い、歯並びと噛み合わせを仕上げます。

※部分ワイヤー治療と保定

小児包括矯正治療(1.5期治療)では、乳歯がすべて抜けた11〜13歳頃に6ヶ月〜1年程度の部分ワイヤーを入れることが多いです。部分ワイヤーで治療した場合は、2年間の保定治療(リテーナー)が必要になります。このリテーナーの費用のみ、追加でかかることになります。

部分ワイヤー矯正と保定装置

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当院の1期治療や、小児包括矯正治療(1.5期治療)では治療の最後に3〜6ヶ月程度の部分ワイヤーを追加費用なしで入れることが可能です。

乳歯が抜けて永久歯が生え変わるときに、最後に生えてくるのが上顎犬歯(3番目の歯)です。通常10〜13歳ころに生える場合が多いです。最後に生えてくるので、犬歯の十分なスペースがないと上の前歯にでこぼこを生じる場合があります。わずかなでこぼこ、隙間であれば、3〜6ヶ月程度の部分ワイヤーを入れることである程度改善可能のです。

部分ワイヤーで治療した場合は、2年間の保定治療(リテーナー)が必要になります。このリテーナーの費用のみ、追加でかかることになります。

※デコボコの程度が強い場合は、追加費用がかかる2期治療への移行をご相談します。尚、2期治療への移行は任意になります。

1 永久歯がすべて生えた直後で上顎犬歯がデコボコになっている症状
1 部分ワイヤー
1 保定装置
  • ①永久歯がすべて生えた直後で上顎犬歯がデコボコになっている症状
  • ② 部分ワイヤー
  • ③ 保定装置
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年中(4歳〜5歳)から治療開始がよい歯並びの症状

年少 3歳〜4歳
年中 4歳〜5歳
年長 5歳〜6歳

乳歯がすべて生えそろった時期からの開始です。交叉咬合、反対咬合(受け口)、指しゃぶりが原因の症状(開咬症、上顎前突)が、この時期のおもな対象です。

早期に治療することで問題を複雑にすることを防ぎます。治療を先送りすることで治療に長い時間がかかったり、固定式装置を長期間使う必要がでる場合があります。

また重症化するまで見過ごしていると、外科矯正でないと治療できないこともあります。

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反対咬合
交叉咬合
1
反対咬合(受け口)
反対咬合(受け口)
1
指しゃぶりが原因の症状(開咬症、上顎前突)
指しゃぶりが原因の症状
(開咬症、上顎前突)

幼児から矯正が必要な歯並び

治療開始するかどうか?

患者様の症状や重症度、患者様の協力度、ご両親のご希望などを聞いて、すぐに開始するか、経過観察するか、永久歯の前歯が生える小学校入学時から開始するか、判断いたします。

乳歯は全部で20本あり、一般的に2歳半までにすべて生えそろいます。 ただし個人差があるので、3歳の誕生日で20本の生えそろわなくても問題はありません。また本数が少ない場合は、生まれつき歯の数が少ない先天欠損や、乳歯がくっついている癒合歯の可能性があります。

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(年長〜小2くらい)から治療開始がよい歯並び

年少 3歳〜4歳
年中 4歳〜5歳
年長 5歳〜6歳

上の前歯2本、下の前歯2〜4本が生えたばかりの時期が
最適な開始時期です。

上の前歯2本と下の前歯2〜4本が生えたばかりの時期です。叢生(デコボコの歯並び)、過蓋咬合(前歯の噛み合わせが深い)、空隙歯列、交叉咬合、受け口・反対咬合、指しゃぶりが原因の症状(開咬症、上顎前突)、先天欠如(生まれつき永久歯の本数が少ない症状)など、すべての症状が治療の対象になります。

アメリカ矯正学会(AAO)では、7歳で矯正歯科医に見せることを推奨しています。この時期に一度初診相談されることをお勧めします。

⚫︎不正咬合の種類

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八重歯・乱抗歯(叢生)
八重歯・乱抗歯(叢生)
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オープンバイト(開咬)
オープンバイト(開咬)
1
交叉咬合
交叉咬合
1
深い咬み合わせ(過蓋咬合)
深い咬み合わせ(過蓋咬合)
1
すきっ歯(空隙歯列)
すきっ歯(空隙歯列)
1
正中の不一致
正中の不一致
1
出っ歯(上顎前突)
出っ歯(上顎前突)
1
受け口(反対咬合)
受け口(反対咬合)
1
口ゴボ(上下顎前突)
口ゴボ(上下顎前突)

治療開始するかどうか?

1期治療をおこなうのに最適な時期です。当院では、1期治療または小児包括矯正治療(1.5期治療)での治療をご案内します。

1

乳歯と永久歯が混じった時期
(小2〜小5くらい)

小学2年 7〜8歳
小学3年 8〜9歳
小学4年 9〜10歳
小学5年 10〜11歳

不正咬合の症状

叢生(デコボコの歯並び)、過蓋咬合(前歯の噛み合わせが深い)、空隙歯列、交叉咬合、受け口・反対咬合、指しゃぶりが原因の症状(開咬症、上顎前突)、先天欠如(生まれつき永久歯の本数が少ない症状)など、すべての症状が治療の対象になります。

治療開始するかどうか?

1期治療をおこなうのに最適な時期ですが、乳歯の脱落が進んでいると、乳歯を支えとして永久歯を移動する拡大装置や遠心移動装置が使えない場合があります。

生え変わりが早い人では、小学4、5年生で乳歯が数本しか残っていないため、2期治療開始ができる人もいます。

3歳児健診や幼稚園・保育園の歯科健診で「不正咬合」と診断された場合は、一度初診相談されることをお勧めします。
これら3つの症状は特に早期治療の対象となります。幼児は検診のときにお口をきちんと開けることができない場合も多く、以下の症状があっても見落とさせる可能性があるので、ご家庭でも歯並びのセルフチェックをすることをお勧めします。

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交叉咬合

3歳以降であればすぐに治療が望ましい可能性があります。小児は咬む位置が不安定なので、検診での指摘されないことが比較的多い症状です。
治療しないでおくことで、下顎が右または左に偏位する顎変形症へと進行するリスクがあります。

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反対咬合(受け口)

重度の場合や、早期解決を希望される場合は、治療の対象になります。治療しないでおくことで、下顎が大きくなる、顎変形症へと進行するリスクがあります。

小児の反対咬合はこちら

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指しゃぶりが原因の症状
(開咬症、上顎前突)

現在指しゃぶりをやめていれば、自然に改善する場合もあります。治療しないでおくことで、骨格性の開咬症や上顎前突へと進行するリスクがあります。

幼児からの矯正治療で使う装置

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歯列矯正用咬合誘導装置(プレオルソ、ムーシールドなど)
歯列矯正用咬合誘導装置
(プレオルソ、ムーシールドなど)
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アクティブプレート装置
アクティブプレート装置
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プレート拡大装置(可撤式拡大装置)
プレート拡大装置
(可撤式拡大装置)

上顎拡大装置(固定式)

上あごが狭すぎる場合に、上あごを広げるために使用される矯正装置です。上の歯に固定され、取り外すことができない固定式装置です。

下顎拡大装置(固定式)

下あごが狭すぎる場合に、下あごを広げるために使用される矯正装置です。下の歯に固定され、取り外すことができない固定式装置です。

ヘッドギア+バイオネーター

バイオネーターは、上顎前突治療のための取り外し式の矯正装置です。バイオネーターは下顎を前方の位置に誘導します。成長期に使用することで、下顎が徐々に前方に移動します。成長期に使用すると、下顎骨が成長し最終的には下顎が理想的なサイズまで成長する可能性があります。
ヘッドギアは上顎の成長を抑制することにより、上顎前突を矯正するために使用されます。

フェイスマスク

フェイスマスク装置は受け口・反対咬合の治療に使用します。上顎骨を前方に成長させ、下顎骨の成長を抑えます。夜間就寝時のみに装着すれば十分に効果がでますが、可能であれば午後6時から午前6 時の間に行います。

2×4ワイヤー

3〜6ヶ月程度の部分的な外側ワイヤー矯正です。入れることが可能です。わずかなでこぼこ、隙間であれば、3〜6ヶ月程度の部分ワイヤーを入れることである程度改善可能です。

保定装置

後戻り防止と、第1大臼歯の移動を防ぐために使う場合と、2つの目的があります。保定の目的の場合は1日20時間使用します。第1大臼歯の移動を防ぐためには夕方〜翌朝までの10〜15時間程度の使用で十分です。
透明な薄いプラスティックでできていて、違和感がたいへん少ない装置です。

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確実に効果が出る装置を選択

1期治療では固定式の拡大装置を使用しているので、安定した結果が得られます。正面からは見えない装置です。装着後数日間は違和感などがありますが、こどもは順応性が高いので慣れれば、親子ともストレスの少ない装置です。

また固定式装置の違和感に不安がある人は、 小児マウスピース型矯正治療(小児インビザライン) の選択もあります。夕方から翌朝までの使用で、固定式装置と同等以上に効果を発揮します。

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軌道修正が顕著にできる装置も使用

正常な軌道から大きく外れている場合は、劇的な効果が期待できる治療も行います。確実性がやや低いため、すべて期待通りの効果が出るわけではありませんが、効果が強ければ2期治療が不要になったり、2期での抜歯治療を不要にすることも可能です。

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豊富な治療メニュー

矯正専門の医院ですので、治りきらない部分も中学生以降の治療でしっかりと治療していきます。「これ以上は治りません」ということはありません。

また、1期治療だけで治したい、痛みや不快感を少なくしたい、目立たない治療がしたい、目立たなくいマウスピース型矯正装置(インビザライン)を希望している、将来の外科手術を避ける治療をしてほしいなど、いろいろな希望に応えられるように、豊富な治療メニューをご用意しております。

1期治療と2期治療を統合した小児包括矯正治療も当院の特徴の一つです。

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土台から改善するので後戻りしにくい

あごの骨を大きくしたり、上下のあごの骨をバランスよく位置付けられるのは、この時期だけです。こどもの矯正治療は骨の土台作りの期間です。

土台をつくり、正常な成長の軌道にもどして、永久歯が自然に正常な位置に並ぶように計画をします。 そのため成長が終わってからの治療よりも、矯正治療後の後戻りが少ないのもメリットです。

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歯を抜かない非抜歯治療

あごを十分に広げ、顎整形力であごの位置を正しくしますので、永久歯を抜かないで治療できる可能性が高くなります。

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むし歯にしない工夫

1期治療ではワイヤー矯正をできるだけ使わないようにします。1期の最後に3〜6ヶ月程度ワイヤー矯正で仕上げる場合も、短期間の部分的なワイヤーを使用するので、むし歯のリスクは最小限です。またご希望の方には歯を守るコーティング剤(ビスカバー)をつけることも可能です(追加費用がかかります)。

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こどもの負担を減らす工夫

こどもが無理なく使える装置を選択しています。固定式装置は慣れればとりはずしの必要がないため、治療効果が確実です。

とりはずし装置は、小児マウスピース型矯正治療(小児インビザライン)をはじめとして夕方〜翌朝までの10〜15時間で使用する装置や、夜間就寝時のみの使用(8〜10時間)で効果がある装置を選択しています。

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ご両親の負担を減らす工夫

定額制で、追加費用なしで装置の交換が可能です。固定式装置は違和感が強い、とりはずし式装置はどうしても忘れてしまう、などの理由で装置の変更を希望されても、とくに追加費用はかかりません。

また、前歯だけ仕上げのワイヤー治療(6ヶ月)は追加費用ありません(保定装置の費用のみ別途かかります)。

  • メリット1 早期に治療することで将来のむし歯や歯周病などのお口のトラブルを予防します

    早期に矯正治療を行えば、その後のむし歯、歯周病、顎関節症の治療の必要性が軽減されます。
    むし歯や歯周病に治療にかかる時間と費用、そしてお口のトラブルによるストレスから解放されます。
    むし歯や歯周病の可能性が減少します。これにより、お子様は余分に歯医者に行く必要がなくなります。
    スポーツの事故などで前歯が欠けたり、口の中を傷つける可能性が低くなります。

  • メリット2 良い口腔衛生の習慣を身につけられます

    歯がまっすぐに並ぶと、ブラッシングが簡単になり、良い口腔衛生の習慣を身につけられます。

  • メリット3 自信を高める

    お子様が自分の歯並びや笑顔に自信を持てるようになります。

  • メリット4 発音の問題を改善します

    不正な歯並びは、舌足らずなどの発音に問題をおこす可能性があります。早期の矯正治療はお子様の言葉の問題を改善します。

  • メリット5 消化を改善します

    叢生(でこぼこの歯並び)やそのほかの不正咬合により、食べ物の消化が困難になり、胃腸障害などを引き起こす可能性があります。

  • メリット6 治療が簡単な装置で治せて後戻りも少ない

    症状によっては夜間のみの装置で治せることもあります。
    開咬、過蓋咬合などの前歯の噛み合わせの問題を簡単な装置で解決できます。
    歯並びの土台であるあごの形や位置を改善ができるので、後戻りが少ない治療が可能です。

  • メリット7 こどもの治療で終了する可能性があります

    歯並びのアーチが拡大できるので、これから生えてくる新しい永久歯のためのスペースが準備され、歯が正しく生えてくる可能性が高くなります。
    治療が早く終わる可能性があります。
    1期治療や、1期包括矯正治療(リンク先)で終了すれば、1期・2期治療を両方行うよりも費用負担も少なくなります。

  • メリット8 2期治療にすすむ場合でも治療が簡単になります

    複雑な歯並びの問題を早期に解決できるので、あとの治療が簡単になります。
    1期治療や、1期包括矯正治療で終了しなくても、2期治療が簡単になったり、2期治療は非抜歯できる可能性が高まります。

  • デメリット1 矯正装置を装着するときにストレスを感じる

    イライラしたり、食事をあまり楽しめない可能性があります。しかし通常は数日から10日程度で慣れることがほとんどです。中高生よりも一般に順応性が高く、大きなストレスにはならないことが多いです。
    違和感が気になる方は、小児マウスピース型矯正治療(小児インビザライン)を選択することも可能です。装置は歯にぴったりとフィットした柔らかいプラスチック素材で作られているので、違和感が非常に小さいのが特徴です。

  • デメリット2 子供が協力的でない場合は治療がうまく進まないことがある

    当院では歯型とりが苦手ない患者さんに対してはitero(口腔内スキャン撮影)を使用して装置を作ることも可能です。
    装置がうまく使えない場合は、その都度ご相談いただければ、最適な治療法をご相談いたします。
    当院では、違和感が強くて治療を中断することは非常に稀なケースになります。

  • デメリット3 2期治療のみを行うより治療期間が長くなる

    永久歯に生え変わってからおこなう矯正治療(2期治療)は、通常抜歯などの処置を伴うことも多いですが、外側ワイヤー矯正で2〜3年で終わることが多いです。
    一方、1期治療からスタートすると成長や生え変わりを待つ時期があるので、どうしても治療期間は長くなります。
    そのかわり当院では1日10時間〜15時間使用の装置や、部分的な固定装置の使用が多いので、期間が伸びても患者様自身の負担感は少なくなっています。
    また土台ごと広げるなど自然に良い歯並びになるような治療をおこなっているので、後戻りが少ない治療になっています。たとえ2期治療が必要になっても2期治療が簡単になったり、2期治療が非抜歯になったりするので、大変意義の強い治療になります。

  • デメリット4 治療中のむし歯や歯周病のリスクが高まる

    固定式の矯正装置では、きちんとした歯磨きやケアが重要です。当院ではむし歯にしないように、固定式装置でも舌側につく装置や、永久歯にはバンドを巻くなど、むし歯になりにくい装置を選択しています。
    むし歯のリスクが少ない、とりはずし式装置は確実性に欠ける場合があり、代替え品としてマウスピース型矯正装置(インビザラインなど)を使用したりします。
    また外側ワイヤー矯正を小児の時期は短期間の部分装置にするので、一般的は外側ワイヤー矯正よりもむし歯のリスクは大変少なくなっています。ご希望の方には歯を守るコーティング剤(ビスカバー)をつけることも可能です(追加費用がかかります)。

  • デメリット5 こどもの矯正治療で終わらないことがあり2期治療が必要になる場合がある

    当院では1期で完了できそうな患者様には、初診時に見通しをお伝えしています。
    また、より治療範囲が広い、1期治療で治療を完了することが難しいことが予測される場合に、より治療範囲が広い1期包括治療のご提案もいたします。